漫画のできるまで その4 ― 2012/11/18
■トーン
トーンですが、今は種類も多いので、かなりな分量です。
なので、アナログのトーンは、こんな感じで分類しています。
紙のファイルに分類し、それを紙のファイルボックスに入れています。
ファイルの色でも、おおまかな分類がされているので便利です。



トーンとは、透きとおった薄いフィルムに、模様やドット、線などが印刷してあり、裏にノリがついています。
それを原稿に乗せ、カッターで切り抜いて貼り、こすって定着させて使います。
また、カッターの刃を立てたり、寝かせたりして、トーンを削って、はみ出た部分をけしたり、ぼかしたりします。
私はふつうのカッターナイフを使いますが、デザイン用のトーンナイフを使う人もいます。
カッターの下にあるのは、トーンを定着させるための、専用のヘラです。これだと、トーンを傷付けずに圧着できます。

トーンは上でも書いたように、切り抜いて使うものなので、切り抜いたあとのトーンを見ると、どこで使ったかがわかるものもあったりします。 で、ちょっと探してみました。
文庫版 なんて素敵にジャパネスク2巻 236ページ

これは文字ですが、人物などが影絵のように切り抜かれているものもあり、動きのあるポーズだったりすると笑えました。
残念ながら、今はそういうものは残っていないのですが、見るたびに笑えるという切りぬきのトーンがあったときは、ほんとに見るたびに笑ってしまうため、そのトーンの該当部分がいつまでも残されていました。みんな面白がって、その部分だけ避けてトーンを使うからなんですが(笑)。
今ではトーンを作る会社も増え、たくさんの種類のトーンがあります。
カケアミ、点描、花、雲、などなど、昔は手で描いていたことを考えると、ほんとうに便利になりました。
いつかカケアミなどは「これはどうやって描いたんだ!?」と、失われた技術になって、後世で研究されるのではないかと、友人と笑って話しています。
その他にこんな道具も使っています。
定規は三角定規が二種。直定規が30~45センチくらいのものを数種。
緑色のはテンプレートといって、小さな丸を描くときに使います。ほかに楕円形のものもあります。
大きい丸は、製図用コンパスを使います。

こちらは雲形定規。
曲線を描くときに使います。
私はあまり使わないのですが、やはりあると便利な道具のひとつです。

ところで、漫画を描いている方への豆知識ですが、「定規はときどき洗いましょう」。
手を洗う石けんでも、台所用洗剤でもかまわないので、ときどき洗ってあげると、原稿の「薄汚れ」がなくなります。お試しあれ。
続きます。

コメントへのお返事25 ― 2012/11/18
連日のコメントをくださった「歴史まみれの人生」とおっしゃる方は、歴史関連のお仕事に就いていらしたのですね。
そして、今も昔も高彬派で、高彬人形まで作ってしまわれたとか。
「あぁ、高彬くんはちゃんと衣装ケースの中にあるよ」とのご実家のお母さまのセリフに、思わず笑ってしまいました。「くん」付けなんだ!
小萩の小話に喜んでくださった方は、小萩のファンなのですね。
本編には出てこないけれど、たぶんこんなでは……と想像するのは、たのしい作業でした。
「月の輝く夜に」のお買い上げ、ありがとうございました。
大人になったから楽しめるお話というコメントに、頷いてしまいます。
新刊の感想、ありがとうございます。その後、原作はお読みになられたのでしょうか。
晃子のその後が幸せだったらと、読者としての私も思っています。
頭もまわるし、当意即妙な話もできるし、最悪でも、帝の友人としてなら後宮にも居場所は作れるんじゃやないかと思ってみたり。
「月の輝く夜に」の感想、ありがとうございました。
小萩の小話も、笑っていただいたようでなによりです。
高彬似の若君や姫君相手だと、小萩は物足りないかもしれませんね。
「なんていうのしら、その、お相手をしていても手応えがないというか。いえ、あっても困るのですけれどね、こちらが気を抜いてしてまいそうで、かえって気を張ってしまうというか……」
こんな愚痴を乳母相手にしているかもしれません(笑)。
「月の輝く夜に」と、小萩の小話の感想、ありがとうございます。
大河ドラマの「平清盛」は、私も見ています。部屋のしつらえなど、とても参考になります。上級の貴族などが、男性でも眉なしおはぐろなのは、少女漫画では「不採用」ですが(笑)。
小学生の方でしょうか、「なんて素敵にジャパネスク」のコミックス全巻を買って、おこづかいがなくなってしまったとか。ありがたいやら、申し訳ないないやら(汗)。
「ジャパネスク」の続編ですが、原作は、現在コバルト文庫から出ているもので全部です。おかげさまで原作の「なんて素敵にジャパネスク」すべてを漫画化することができましたが、そんなわけで続編はありません。
私も続編があれば、読んでみたいと思っているひとりです。
瑠璃達のその後はもちろんのこと、融や煌姫のその後が気になります。融もそろそろ結婚しないとねぇ……とか。
漫画の「月の輝く夜に」を見て、原作の発売を知ったという方、原作も購入できてよかったです。
綺羅や瑠璃なのどネーミングが美しいというコメント、ほんとうにそう思います。いかにも「お姫さま」な名前というか。
高彬という字面も、いかにも真面目そうだし、守弥は「守る」の文字が入っていることで、いかにもだしと、ほかのキャラクターの名付けも秀逸ですね。
ふろく&読者プレゼントの画像を見て、ほしい! と思っていらっしゃるとか。
ふろくは、当時「花とゆめ」を買っていた方はお持ちだったと思いますが、読者プレゼントは抽選なので、運しだいというか……。
そういば昔、「LaLa」の全員プレゼントに応募したら、編集さんから「言ってくれればあげたのに」と言われました。全プレならたくさん応募が来るので、わからないと思ったんですが、本名だからかバレました(笑)。
「月の輝く夜に」の文章の間違いをご指摘くださった方、どうもありがとうございました。
コミックス98ページ3コマ目、
誤「けれど 父親代わりの 心遣いは 三日に 一度のはずが」
正「けれど 父親代わりの 心遣いは 三月に 一度のはずが」
が、ご指摘の通り、正しい文章です。掲載時のときの誤植に気がつかずに、コミックスになってしましました(汗)。すみません。
「三日に一度」だなんて、どんだけ執着してるんだという感じになってしまいます(汗々)。
今でも「なんて素敵にジャパネスク」連載当時のふろくをお持ちという方、ありがとうございます。
断捨離していていても捨てられないとのお言葉、作者冥利につきます。
前回、手元にないと思って、アップできなかったグッズがいくつか出てきましたので(思わぬところにしまってありました)、おりをみてアップしたいと思います。
コメントへのお返事に、上記でも書きましたが、NHKの大河ドラマ「平清盛」を見ていてます。
そこで、昔読んだ本を思い出し、この間読み返してみました。
本のタイトルは「ごめんあそばせ 独断日本史」中公文庫。
歴史小説家の、杉本苑子さんと永井路子さんの対談集です。古代から明治までを取り上げており、一刀両断というか、身もふたもないよ
うな会話に笑いながら読了。
大河の時代の話では、清盛の孫の清経(きよつね)が入水した話をこう語っています。
本文より引用(青字部分)
杉本 でも私が清経だったら、カッパと入っちゃうな。
永井 やっぱり?
杉本 うん。(笑)前途真っ暗。月の夜心をすまし、舟のへさきに立ち出(い)でて腰より横笛(ようじょう)を取り出(い)だし、チッと吹き澄まして、カッパと入っちゃうわ。(笑)私はもう、いやだよ、坂東武者なんて野蛮人と戦うのは。(笑)
「チッ」だの「カパッ」だのって(笑)。
ちなみにおふたりとも、紫式部と清少納言は好きではないそうです。「もの書きには、いい女はいないのだ」とか。
興味がおありでしたら、どうぞ。25年前に発行された本ですが、図書館に行けば読むことができると思います。
今回は、今年(2012年)の9月2日までにコメントをいただいた方にお答えしています。
by 山内直実 [コメントへのお返事] [コメント(0)|トラックバック(0)]